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山下忍前学長「折々の記」

学長折々の記(その116)

ものみな新たにして活力ある息吹き、というのはやはりこの時季かなと、学内の風物を見つめながら心豊かに思います。

明教庵の大楠も、若葉にすっかり覆われてきました。正面玄関前の銀杏樹が、あの小さな千鳥風の葉っぱをのぞかせるのには今少しの時間がかかりそうですが、それももう一寸の辛抱です。学内の幾本ものソメイヨシノとなると、目下最高の美しさを呈しています。

春には春の、秋には秋の、言いようのない味わいを見せてくれるこのキャンパス内で、19年の永きにわたって若者達と、そして、教職員と過ごし得たというのは最高の宝です。

私は、大事にしているものの一つが、川端康成が残してくれた「いい人は、いいね」という言葉ですが、80歳目前まで生きてきて、今つくづくと、なるほどそうだなと思います。人生にはそれなりの幸せがあれこれとありますが、やはりいの一番の幸せは、「いい人」に出会うことだろうと思います。

美しく、清らかな、そしてすがすがしいキャンパス内で、いい学生たちに出会い、いい教職員に出会ってきた。また、本学に係わる多くの方々にも、いい人々がわんさかとおいでになった。有難いことだったと、宮崎学園短期大学を去るに当たって心から思います。ありがとうございました。

「学長折々の記」は、今回の「その116」で閉じます。何かの折に、「おかげで学生の様子や、学内の状況が分かる」と言っていただけたのは、これまた幸せでした。感謝を申し上げます。

(平成27.3.27記)
山下 忍

学長折々の記(その115)

それなりに長く生きていると、人生、よかったり悪かったりだなと思うことしばしばですが、トータルすると、やはり幸せの方がいくらかなりと多いのではないかと、この頃はよく思います。

有難いことに、本学の今は、幸せの連続です。先日来、公開講座への感謝、創立50周年ロゴ誕生への有難さと、喜びを記してきましたが、その後とも、3月7日実施の「卒業演奏会」、その翌日開催の「春のオープンキャンパス」と、有難さと喜びの連続です。

卒業演奏会は今回で44回に及びましたが、宮崎学園短期大学音楽科としての卒業演奏会は今回でおしまいです。演奏する方も、これを聴く方も、特別な思いで大坪記念ホールでの一刻を過ごしましたが、演奏開始の午後2時から4時までの2時間は、生涯消えることのない思い出となりました。

演奏は、ピアノ連弾あり、ユーフォニウム独奏あり、ソプラノ独唱あり、ミュージカルメドレーの独唱もあり、クラリネット独奏あり、そして津軽三味線独奏ありと、まさに多彩でしたが、その全てが見事でした。思いを込め、全力で演奏することが、どんなに大きな感動を生むか、それを改めてしたたかに思い知ることができました。「音楽の力」も存分に身にしみました。

大きな感動、大きな心の豊かさをもらい受けたその翌日が「春のオープンキャンパス」でした。夏の期間に行った2回のオープンキャンパスも多くの高校生の来学を見て、大変な有難さを覚えましたが、本年度最後のこのオープンキャンパスも、よくぞ開催したなと思えるものでした。2日前に行った「オープンキャンパス係学生との打合わせ会」も自分からボランティア活動を申し出た学生全員が時間厳守で出席してくれて、いい姿で打合わせを済ませることが出来たのですが、当日も学生たちは教職員と一体となって、明るく、元気に高校生や保護者の方々に対応してくれました。この日は、27年度の入学予定者で、ピアノに関して不安を抱く人々に不安解消のための「ピアノ講座」を設けたりもしたのですが、そうしたことを含めて、願い通りに催しを開き得たなと思っています。

ミニ講座等をしっかりと受講し、にこにこしながら本学を後にする高校生の姿を見ていると、本学で教育に当たることの喜びが大きくつよく湧いてきます。

平成26年度も残り僅かとなりました。3月最後の一日までしっかりと教育を行い、新たな年度をすがすがしく迎えたいと思っています。

(平成27.3.13記)
山下 忍

学長折々の記(その114)

ここ数日、有難さと嬉しさを抱きながら見つめているものがあります。

見つめているのは、「創立50周年記念ロゴ」です。

本学は、創立50周年を期に、これまでの歩みをしっかりと振り返り、同時に今後の70年、80年を望見しながら、「健全な存続」を図っていきたいと願っています。「健全な存続」とは、各学科の定員が常に充足し、教育が更に充実して、キャンパス内が活気にあふれ、学生達が喜々として学ぶ姿が常態となっている姿です。

それ故に、あと半年後に迫ってきた創立50周年の記念式典等も、掲げている願いの実現に向けてのいい催しでありたいと思っています。

「創立50周年記念ロゴ」も、そうした思いのもとに誕生したものですが、もっとも有難い姿で決定を見たなと思っています。

「ロゴ」の募集は、実行委員会の関係部門が、学内はもとより県内外に向けて行いました。結果は93件もの応募を見ました。長期にわたる募集でもなく、受賞者へのお礼も目を引くほどのものではないのに、若い方々からも、プロのデザイナーの方からも、記した通り100件に及ぶ応募がありました。この頃は、嬉しいことによく出会うのですが、今回もまた、大きな有難さを手にすることができました。

決定したのは、高知県高知市のグラフィックデザイナーの濱口温男氏の作品ですが、デザインの趣旨として記していただいた文面には、

「50」をモチーフに、学章をイメージした円は、「人と人、心と心を結び学ぶ結い」をイメージしています。未来に向かって発展していく大学を表現しました。とありました。

有難さ一杯です。今後、この「創立50周年記念ロゴ」を大切にしながら、10月12日の記念行事を行い、その後の歩みを続けていきたいと思います。

(平成27.3.6記)
山下 忍

学長折々の記(その113)

やるべきことが、一つ、また一つと、それなりの充足感を抱き得て終了するというのは、やはり有難いことだと思っています。

本学が開催する「市民講座」は、にぎにぎさとは程遠い、規模からいえば小さな姿のものですが、それでも私は、本学のそれは、本学ならではの味わいを有していると自負しています。

この平成26年度も、生涯学習推進委員会の頑張りのもと、生涯学習の一環として「子育て支援セミナー」を開催し、「宮崎学園市民講座」を開催しました。子育てセミナーにも小さなお子さんを連れた数多くのお母さんお父さんにご参加いただき、喜びと元気を共有しましたが、市民講座においても、常連といっていい方々、新たにご参加いただいた方々とご一緒しながら、心豊かな一刻を過ごすことができました。

本年度は、長年開講し、好評をいただいている「ニューライフ・アカデミー」に加えて、「高齢者いきいき講座」を新設しましたが、専攻科(福祉専攻)を有して介護福祉士等を養成し、専攻科(音楽療法専攻)において音楽療法士等を育成している本学としては、最も妥当な新設であったなと思っています。

今年の市民講座は、2月26日の「茶の世界に親しむ」で終了しましたが、開始時に、

  春は名のみの風の寒さや
  谷の鶯歌は思えど
  時にあらずと声も立てず
  ・・・・・・・。

と「早春賦」を皆して合唱し、その後学ぶべきことは真剣にこれを学んで、しめくくりには「修了証」をにこやかに手にする。

このほのぼのとした「生涯学習」を、本学は今後とも大切にしていきたいと思っています。

(平成27.3.3記)
山下 忍

学長折々の記(その112)

2月に入ってすぐの2日、月曜日には、「一般入試(一期)」等の試験を実施し、翌日3日からは本年度4回目の「高校訪問」を、2月末日に向けて行っています。

まさに、2月逃げ月で、一日一日がバタバタと過ぎていきますが、2日の入試にしても、高校生も、社会人も、願っていた以上の姿でやってきてくれて、ほんとに有難いことだと感謝しています。

学校は、そこで学ぶ人々あっての学校ですから、試験当日、受付け開始時間よりはるかに早くから、明るく元気な挨拶のもと受験場にやってきてくれる状況を目にすると嬉しくてなりません。今回合格を見た人々を含めて、全力で教育を行っていきたいと覚悟を新たにしています。

在学生も2月16日から医療実習に、18日からは保育実習に入ります。また、本年度の「ニューライフアカデミー」は、これも2月の19日、26日に、予定通りに開催します。

学生も教職員も、やるべきことの一つ一つをしっかりとやり終えながら、創立50周年の平成27年度を迎えたいものだと願っています。

(平成27.2.13記)
山下 忍

学長折々の記(その111)

昨日今日と、朝早いうちに明教庵に出かけました。

宮崎の地のこの2日間は、北国の方々には申し訳のないほどにからっとした上天気で、前庭から眺める清武の街並みと彼方の山並みは、朝日を存分に浴びてキラキラと輝いていました。

こうした姿を見つめていると、改めて、この地に本学を設置していただいた方々への感謝の思いが湧いてきます。将来を背負う若者たちが、全力で学び、かつまた、心落ちついて過ごす場所としてはここが一番、そうした思いのもとに、本学はこの地忍ヶ丘に設置を見たのだと改めて思うのです。学びに勤しむ学生たちはもとより、学校のこの環境も、将来共に大切にしなければと思います。

ところで昨日は、嬉しいニュースや状況にも接し得た有難い一日でした。

初等教育科2年の渡邊あかりさんが、「宮崎市わけもんの主張」の作文募集に応募して見事優秀賞を獲得したということは、この「折々の記」でも紹介しておいたことですが、昨日15日の県大会に無事出場、今回もまた入賞して「奨励賞」を手にしてくれました。よく頑張ったなと嬉しさ一杯です。

今一つは、本学教員の努力を目のあたりにしての喜びでした。本学は、毎月1回FDミーティングなるものを開催して全教職員の連携を強めたり、研鑽を積んだりしていますが、昨日は本年度常勤として本学に着任された方々の話を皆して聞き、考えるという内容のものでした。8人の方々の話を聞くことができましたが、終了した時、ここちよいずっしりとした重みが胸中に残りました。4月以降年明けの今日まで、何をどう行い、どうしたことを思い、反省し、今後どうありたいと考えているか、そうしたことを語っていただきましたが、発表されたすべての方々に共通するのは、必死さであり、真剣さであり、教育への誠実さでした。大きな喜びの湧くFDの一刻でした。

宮崎学園短期大学の新春万歳!

(平成27.1.17記)
山下 忍

学長折々の記(その110)

あけましておめでとうございます。

新たな年を迎えた今、改めて旧年中のご指導、ご鞭撻に深く感謝を申し上げます。

人生はまさに日々新たなりですが、学校という組織体もまた、年々変容、変転を遂げてやまない存在です。

宮崎学園短期大学も、遂に半世紀の歴史を刻みました。来る10月12日には創立50周年の記念式典を挙行致します。保育に係わる方々、初等教育に係わる方々、国文・英語に係わる方々、そしてまた音楽に係わる方々や福祉に係わる方々から、数限りないご支援、ご協力をいただきながら、本学はこの宮崎の地で高等教育の一翼をになって参りました。

今、本学は、学外からもあたたかい雰囲気にみちた大学だと評価されていますが、思えば、それは、本学を支え続けていただいた方々のあたたかさ、ぬくもりが生み成していただいたものであろうと思っています。

私は、正月4日の日曜日には、二つのテレビ番組を見ることができました。その一つは、午後零時からBS3で放送されている「坂の上の雲」であり、今一つは、新たに始まった大河ドラマの「花燃ゆ」です。「坂の上の雲」は、ここしばらく都合のつく限り見つづけていますが、冒頭時の「まことに小さな国が、今、開化期を迎えようとしている」という言葉を耳にすると、毎回例外なしにここちよい身震いを覚えます。そして、背筋がシャキッと伸びるのです。

私たちの宮崎学園短期大学も、都会の大学に比べれば「まことに小さな大学」です。だけど、私は、私たちのこの大学は、まさに開花期を迎えようとしていると強く思っています。そして、開こうとしているこの花は、宮崎という地域のためにも、全国の短期大学のためにも、何より教育界全体のために、大きく大きく花開かなければならないと思っています。それは、強い思いであり、誇りであり、雲の上を眺めての確固たる理念です。幸いにして、新たに始まった「花燃ゆ」も、学問を志す者に大きな炎を掲げてくれるものとなりそうです。その燃えさかる炎に身を照らしながら、夢多く教育活動を実践していきたいと思っています。 どうぞ、平成27年のこの1年も、これまで同様あたたかく、かつ、厳しく本学を見つめ叱咤していただきたいと願っています。よろしくお願い申し上げます。

(平成27.1.8記)
山下 忍

学長折々の記(その109)

12月に入っての、一日一日のまさに飛ぶような時の流れを思うと、「しわす」に「師走」の文字を当てたのも、またむべなるかなと妙に感心したりしています。

今日が12月の16日、あと15日でお正月です。忙しない日々の中でも、ここしばらくの本学の状況を振り返ると、有難さ一杯で自ずと頬がゆるみます。

保育科学生、現代ビジネス科学生の何れを問わず、学生諸君はこの1年ほんとによく頑張ってくれました。ここ2、3ヶ月の出来事を思い起こしても、10月開催の「秋の忍ヶ丘祭」も学友会実行委員会の努力のもと、全学生が一致協力していい学園祭を生み成してくれました。その後の「定期演奏会」、「保育フェスティバル」等々においても、よく力を尽してくれたなと思っています。

3日前の13日には、来年4月に本学への入学を予定している高校生対象の「入学前教育スクーリング」を開催しましたが、この催しにおいても、チューターを務めてくれた学生たちの言動は見事でした。今後同じキャンパスで学び合う後輩のみんなにそそぐあたたかさが、来学した高校生にはもとより、その場にいる私たち教職員にもじわっと伝ってきて、ほんとうに心あたたまる一刻となりました。

明日17日の午後は、学友会会長の呼びかけのもと、全学生と全教職員が一緒になって「全学一斉清掃」を行います。昨年同様、今年もまた学内外共に本学が求める清潔感あふれる姿になってくれると思っています。

教職員もこの1日以降、19日に向けて「第3回高校訪問」を心をこめて行ってきましたが、24日には例年通りに「非常勤講師の集い」を実施、それでこの平成26年の主な行事は無事終了です。

この1年間も、多方面から、また数多くの方々から本学へのご助言、励ましをいただきました。改めて深く感謝を申し上げます。どうぞ、佳いお年をお迎えください。

(平成26.12.16記)
山下 忍

学長折々の記(その108)

ここしばらく、祝い詞の一つである『いやしけよごと』が、胸中を小躍りしながら往き来してます。

12月の10日の水曜は、「全国大学ビブリオバトル2014〜京都決戦〜」に南九州代表として出場する野邉絢可さんの『書評』を、勉強仲間の学生たちと共に聞かせてもらいました。

14日の大会日に、京都大学時計台ホールに集結するのは、「人を通して本を知る、本を通して人を知る」の趣意のもと、全国の地区予選を勝ち抜いた30人。野邉さんが大会の場で紹介する推薦書は、ジェマ・マリー著の『2140〜サープラス・アンナの日記』。

10日のリハーサルも堂々たるものでした。全国の大学生、大学院生のもと、短大生としてはただ一人出場の野邉絢可さん。大きく胸を張り、ふかく深呼吸して「知的書評合戦」に臨んでほしいと願っています。

頑張れ!野邉さん。

嬉しいことは他にもあって、11日の木曜放課後には、3人の学生が学長室にやってきてくれました。3人共に、清潔感あふれる美しい着物姿。毎年行われる「日本の心と美の祭典〜全日本きもの装いコンテスト〜」の九州大会に出場する学生諸君でした。大会開催は、「書評合戦」と同じ日の12月14日、会場は福岡国際会議場。こちらも、どうぞ「日本の心と美」を存分に発揮してほしいと願っています。

頑張れ!3人娘。

どれ、当方も負けてはおれないなと、気合を入れています。

(平成26.12.12記)
山下 忍

学長折々の記(その107)

人でも物でも、成長を遂げていく姿を目にするというのは、何とも楽しく嬉しいものです。 12月6日の土曜日は、宮崎市の清武総合支所広場に設置されたイルミネーションの点灯式に出かけてきました。

清武イルミネーションの計画・準備においては、もう数年前から宮崎学園短期大学の学生諸君が街の人々と共に役割を担っています。昨年度のイルミネーションも、一昨年のそれに比して随分と味わいを濃くしていましたが、今年はまたひとつ成長を遂げたかなと思っています。

学生たちが頑張って設置に係わってくれているので一層そう思うのかもしれませんが、清武のイルミネーションは言いようのないあたたかさがあります。妙な華やかさはなく、派手さとは無縁のイルミネーションですが、眺めているこちらに冬のつめたさをじわじわと溶かしてくれるぬくもりが伝わるのです。

点灯式での本学挨拶は、学生のみんなと横一列に並んで楽しく行いました。直後の学生手製のキャンドルサービスには、来場していた子供たちの嬉々とした姿がありました。

(平成26.12.9記)
山下 忍

学長折々の記(その106)

幸せな日が続いています。

11月29日には、本学保育科による「平成26年度第2回保育フェスティバル」が、予定通りに宮崎市のイオンホールで開催をみました。

事前の準備も徹底してなされ、当日も朝10時の開始予定を守るべく早朝から学生と教員が一体となっての作業が行われましたが、10時前には2箇所の受付場所で担当学生が起立して来場者を待ち、会場内ではそれぞれの部署の準備が見事に完了しました。10時を待ち切れずに幼児と共に訪れたお母さんやお父さんにはじける笑顔と声で対応する学生たち。状況を見つめるこちらの胸にも大きな幸せが届きました。

学内外における保育科生の、しばしば休みを返上してのこの種の活動に、時に、大変過ぎるなと思ったりしますが、こうした努力、頑張りが、結果的には本学保育科学生の保育力、幼児教育力を養い、地域の信頼を高めているのだと思います。

29日の来場者は372名、昨年を上回る盛況さでした。

(平成26.12.2記)
山下 忍

学長折々の記(その105)

霜月11月は、本学にとって真剣勝負の月です。

11月1日の「定期演奏会」も、本学が蓄えてきた音楽力を改めて学外に示す真剣の場でしたし、7日に行った「推薦入試」は、本学への入学を願ってやまない受験生との文字通りの真剣勝負でした。勝負は他にもまだ残されていて、月末の29日(土)は宮崎市内のイオンにおいて、本年度第2回目の「保育フェスティバル」を開催します。会場を訪れてくれる幼児を始めとする多くの人々に、どれだけ本学として大きな感動を与え得るか、これもまた真剣この上ない勝負です。

そうした気の抜けない11月ですが、元気よく頑張っていけと温かく鞭打ってくれるかのように、ここしばらく次々と嬉しいニュースの到来です。

23日は、香川県の県民ホールで開かれた第67回全日本合唱コンクールに出場した「宮崎学園短大・宮崎Pisello Dolce合同合唱団」が、見事銀賞を獲得してくれました。また、時を同じくして、宮崎大学図書館で開催された「2014全国大学ビブリオバトル南九州予選」に出場した現代ビジネス科ビジネスコース1年の野邉絢可さんは、堂々第一位に輝き、12月14日京都大学で行われる全国大会に出場することが決定しました。なおまた、初等教育科2年の渡邊あかりさんは、「宮崎市わけもんの主張」の作文募集に応募して、見事優秀賞を獲得、宮崎市民文化ホールにおいて新春の15日に開催される大会に出場してくれます。これらの他にも、例えば年金、保険、資産運用等に係わる「国家資格ファイナンシャル・プランニング技能士」試験に現代ビジネス科の者たちがアタックし、第3級に3名の合格、同級の一部合格2名といった成果を見せてくれました。

日々共に過ごしている学生たちが、こうして果敢に物事に挑戦し、一つ、また一つと階段を登っていく姿を目にすると、言いようのない喜びが湧いてきます。

正月を目前にして、まさに若者バンザイ!です。

(平成26.11.27記)
山下 忍

学長折々の記(その104)

しんしんと寂しさが染みてくる。今、そんな思いです。

私は、教育は「誠実」が命だと考えています。教えられる者たちに、どれだけ誠実に向き合えるか。教えられる者たちの思い、願いを、どれだけ本気で受け止め得るか。

どれだけ誠実に教材の研究をし、授業の充実に努めているか。それら全てにおいて、教育は「誠実」が命だと思っています。

その思いを一層強く搔き立ててくれた人が高倉健さんでした。私は、教育の世界以外はよく知らない人間です。映画にしても、しばしば映画館に足を運ぶといった姿からは縁遠い人間です。しかし、健さんの死を知ると同時に、最後の主演映画『あなたへ』の世界が胸一杯に広がってきました。寂しさに耐える姿、一途にものを思う姿、そして、為すべきもののその一点をひたすらに見つめ続ける姿、それら多くのものが瞬時に浮かんできますが、それら全てを一直線につなぐのが「誠実」でした。

私は、日野原重明先生の生き方から、全力で生きるとはどういうことか、夢を抱いて生きるとはいかなることかと、様々の教えを受けていますが、高倉健、というより、どうしても「健さん」と呼びたくなるこの人からも、ほんとに大事なもの、絶対に忘れてはならないものを授けていただきました。

「誠実」に生きるというのはまことにむずかしいものだなと、この頃一層強く思っていますが、せめて教育の世界では努めてそうであるべく努力を重ねたい。改めて健さんに搔き立てられた思いです。

(平成26.11.19記)
山下 忍

学長折々の記(その103)

今朝は、本年度使用の「宮崎学園短期大学スクラップブック」が手元に届きました。

本学はもう幾年も前から、本学に新たに入学してくるみなさんに対して、いわゆる「入学前教育」を実施しています。教育の内容は、本学のポータルサイト上で国語に関する基礎的な練習問題を解いてもらったり、学科が独自に提出する小論文題にアタックしてもらったりと様々ですが、頑張ってもらう上の大きな課題が、本学指定の教材である「スクラップブック」への挑戦です。

本学に入学する学生諸君は、高校時代に多くの学習内容を身につけてくれていますが、私たちは、本学入学後の学習に必要な知識や文章力、思考力等を、高校の教育課程に抵触しない姿で入学前に養っておきたいと願っています。

「スクラップブック」は、新聞記事の要約を記すことと、その記事に対する感想を書くことが中心となるものですが、毎年毎年冊子の形と中味を検討していく中で、本年度使用のものは随分と質の高いものになってきたなと自讃しています。

12月の13日(土)には、本学教員と「入学前教育チューター」に応募してくれた在学生が一緒になって、今現在の27年度入学予定者との交流会を開催します。本学としても、若者が大きく強く成長していく上で教育上効果的と考えられるものは、積極的にこれを実行していきたいと思っています。それゆえに、この季節になると、新たに本学で学ぶ若者達との交流の場となる「スクーリング」も楽しみの一つです。

(平成26.11.18記)
山下 忍

学長折々の記(その102)

11月11日の夜は、海外でも大きな人気を得た「NARUTO-ナルト-」の作者岸本斉史氏の言葉に心惹かれました。「ONE PIECE」の作者尾田栄一郎さんへの思いを尋ねられた折の言葉です。


   

「『ワンピ』があったからこれだけ『NARUTO』を頑張ってこられた。特別な
    存在として、感謝している。競い合うライバルがいるから、お互い高め合い、
    成長していくことができる。『友』と書いて『ライバル』と読む。」


「『友』と書いて『ライバル』と読む。」― 何といういい言葉かと思いました。

遊びの友、勉学の友、それらはみんな大事なライバル。『ライバル』の『友』があって、幼児期の私があり、今の私がある。今夜はそんな感傷にも浸りながら、「磨き合う」とはどういうことかと、これは本気に考えました。

本学の学友会が、今年の活動テーマとして掲げているのが『琢磨』です。「切磋琢磨」をもって活動の指針とする。その姿勢やよしと、これもまた、本日抱いた感慨です。

(平成26.11.11記)
山下 忍

学長折々の記(その101)

11月に入って、宮崎の地はまことに心地好い秋晴れの日が続いています。

昨日の夕刻は、教職員数人して清武の一角を囲む山並みに沈んでいく夕日を眺めました。目を遣るのがとうてい無理なほどの大きく、真っ赤な太陽がその身を隠し切ると、こちらの期待通りに、山の端も、その上空の一群の雲も、最上の輝きと彩りを見せてくれました。本学の明教庵から眺める世界は、春夏秋冬いずれの季節も見事な味わいを有していますが、この時期になると、今が一番かなとつい思ってしまったりします。

5日の昨日は、教職員全員して明るく楽しく卒業アルバム用の写真を撮り、その終了後は月1回の拡大教授会を開催しました。10月一杯の状況を厳しく反省したり、当面の課題を確認したりの会合ですが、2時間の検討・協議の間、ずっと根底に脈打っていたのは「感謝の念」でした。

日々の授業や実習、そしてまた諸行事の中で学生達の見せた頑張りへの感謝、地域への貢献を含めて何かと努力を払った教職員への感謝、そして何よりも、本学に大きな期待を寄せてくれている高校生やそのご家庭への限りない感謝の思いでした。

本学は、年度最初の入試としてインタビュー入試を実施し、次いで推薦入試を行いますが、インタビュー入試にも数多くの受験生があり、明日行う「推薦入試・指定校推薦入試」にも、予想していたよりはるかに多い出願をいただきました。昨日の会合の場では、そうした出願状況等もしっかりと確認することができましたが、本学教職員全員にとって、こうした状況を手にし得るのは、まさに無上の喜びです。会議を終え、後の始末を済ませた後、幾人かの者が自ずと明教庵の前庭に集まったのは、満足と安らぎを得た上での行為であったろうと思っています。

私は、この「折々の記」の前号で、「坂の上の雲」を望みながら一日一日を歩いていきたいと記しましたが、いい加減な教育、中途半端な教育を行ったのでは、期待を寄せ、本学で学ぶことを望んでいる若者達に申し訳の立たないことだと思っています。また、喜びを活力に、そう思ったりもしています。

(平成26.11.6記)
山下 忍

学長折々の記(その100)

若者の頑張りを記して「折々の記」が100号となるのは、やはり幸せの一つです。

本学学生たちは、一昨日から昨日にかけて学友会恒例の「秋の忍ヶ丘祭」を催してくれました。そして、25日の土曜日は、今や名物行事となった「保育フェスティバル」を保育科1・2年の学生諸君が、これまた元気に、さわやかに行ってくれました。

今年の「秋の忍ヶ丘祭」のテーマは、「ありのままの〜MIYATAN〜」。開催プログラムには、「学生や職員だけでなく、地域の方々との交流も積極的に行い、一緒に楽しめる学園祭を作りあげたい。」と記しています。一方、「保育フェスティバルの目的」として記されているのは、「保育科の授業等で取得した専門知識や技術を形にして披露することで、多くの方に本学を知ってもらうこと、そして、学生の企画力、協働力、実践力を高め主体的に取り組むことを目的としている。」

それぞれのテーマ・目的のもと、躍動してやまない若者たちの姿を見つめていると、こちらも自ずと元気が出ます。

本学宮崎学園短期大学も、来年度は遂に創立50周年を迎えます。入学してくる学生たちに、

・よくぞこの学校に入学したと、大きな満足感を与え得る学校、
・一コマ一コマの授業を受けるのが何とも楽しみな学校、

そして、何よりも、

・卒業時には、この学校で学んだ当人たちはもとより、わが子を見守り続けたご家庭の方々にも、大きな喜びと安心を与え得る学校、

そうした学校でありたいと願って日々を過ごしていますが、盤石なる状況に行きつくにはまだまだ多くの努力が必要だなと思っています。

それでも学生たちが、こうして自分たちの力でしっかりとした計画を立て、準備を行い、手にした一刻をはじける笑いと共に躍動している姿を見たり、本学の大事な一角の「交流センター」で、身につけた保育力をフルに発揮しながら一心に幼児の相手をしている姿を目にすると、本学が求め願っている教育の世界は間違いなく学生たちに浸透しているのだと、一種の安堵感を覚えます。

明教庵の前庭から一望できるきよたけの山並みは、この季節美しい夕焼に染まります。そうした環境の恵みにも感謝しながら、学生と共に「坂の上の雲」を見つめて一日一日を送っていきたいと願っています。

(平成26.10.28記)
山下 忍

学長折々の記(その99)

一昨日18日の土曜日には、予定通りに第1学年生の保護者会を開催することができました。数日前に行った創立記念の式典は、天候の具合をにらみながらの催しでしたが、お陰で今回は、紺青の秋空のもと、何の心配もなく開催する運びとなりました。

ご都合をつけて、わが子の今と将来を見つめ、考えるべく、ご来学いただいた保護者の方々には、改めて深く感謝を申し上げます。

小学校時代であろうと、中・高の頃であろうと、そして、今やわが子は大学生という時代になろうと、親が子を思う姿には、何の変わりようもありません。同様に、子供を中心にすえて、親と教師が必死に語り合うべきことは、子供が己の足と意思で確固たる歩みを始めるまで、これまた何の変わりようもなく大事なことだと思っています。

後期オリエンテーション、創立記念式典と、大きな行事のたびに全学生を見つめていますと、様々の思いの中でも、特に眼前の若者たちの将来に対する期待の念が強烈に湧いてきます。人間、特に若者には無限の可能性があるとよく言われますが、それは言葉の上のことではなく、真実そうなんだと、まさに実感として強く感じます。

時に、危っかしい言動、勉学不足、読書不足、思慮不足、それらもろもろの足らざるものに歯がゆさを覚えることがありますが、考えてみれば、この上なく若い者たちが、完璧にほど遠いのは当たり前の話です。その足らざるところを、あたたかさと厳しさでしっかりと見つめ、「かけるべき言葉」、「励ますべき言葉」を、共に求め、語り合う場が保護者会なのだと、私は思っています。

昨日の日曜日は、早朝6時前に宮崎港に出かけ、昇る朝日を見つめてきました。岸壁に足を踏んばって立ち、東の方がしだいに明るみ、天空の雲たちが美しく彩られいく様子を眺めていると、胸一杯にさわやかな風が吹きわたってくれました。

早朝の海の風景も、また格別です。

(平成26.10.15記)
山下 忍

学長折々の記(その98)

創立記念の式典は、10月12日の記念日当日の実施予定を、台風19号の関係から2日延ばして14日に開催しました。台風の動きをみながらの急なる予定変更でしたが、学生諸君は基準服を着用し、清潔感あふれる姿で式典に臨んでくれました。

開催日は変更せざるをえませんでしたが、式典の内容は予定通りに学長講話、学友会会長のあいさつ、学生表彰、校歌斉唱、そして講演と滞りなく行うことができました。

 

例年、創立記念日を祝してのこの催しは、一種の緊張と誇り、そして覚悟を抱くものとなるのですが、創立75周年という節目の今回は、特に胸に強く刻みこまれるものとなりました。井上奈々美さんの学友会会長のあいさつは、まことにさわやかなものでした。創立75周年を祝した上で、話の最後のところでは、10月25日、26日の「秋の忍ヶ丘祭」は、全学生誇りの持てるものにしたいと述べましたが、そこには学生代表としての高きを望む姿がしっかりと示されていました。話の半ばでは、26年の長きに及ぶ前理事長先生のご苦労に対する感謝の思いも語ってくれました。こうした、感謝と、志と、あたたかさを美しく包みこんだ学生のあいさつを耳にしていると、宮崎学園短期大学で教育を行いえていることの幸せをつくづくと感じます。

また、今回は、宮崎日日新聞社で生活情報担当ライターとしてご活躍の長理恵氏の講演をお聞きすることができましたが、このお話からも勇気と元気をもらい受けることができました。長理恵氏は、学生にむかって、窓を思いっきり開け広げて生きていくとよい、そして、歯ごたえのあるものは貪欲に取り込み、よし、これをと思うものにはとことんチャレンジしてみるとよい、そうした思いを己の体験に基づきながら全力で語っていただきました。長氏は、平成8年3月に本学国文科を卒業。卒業後は役員秘書を始めとして今日の仕事まで、それこそよしとするものに果敢にアタックし、今後にも大きな夢を抱きながら頑張っておいでの方です。一日一日を疎かにすることなく過ごしておいでの方、それも本学卒業の先輩の方のお話を記念の日にお聞きできたというのもまことに幸せなことです。

台風通過後、宮崎の地は最高の天高き秋晴れです。このさわやかさの中で、本学は、開学76年の記念の日に向けて新たな歩み、明るく元気な歩みを続けてまいります。

(平成26.10.15記)
山下 忍

学長折々の記(その97)

ここしばらく、広島、神戸、御嶽山と悲しいこと続きで、気持ちも沈んでいましたが、その分昨日7日は本当に嬉しい思いもし、元気も出ました。

今回、再び日本人3人がうち揃ってのノーベル賞受賞。3名の方々の受賞インタビューをお聞きしていると、なるほど、だから受賞という栄誉を手にされることになったのだと思いました。赤崎、天野、中村3氏に共通するのは、この上ない謙虚さでした。そしてまた、自分を支えてくれた人々への感謝でした。日本という国を支えているのは、本来日本人が所持していた謙虚さや感謝の念を、今もしっかりとその身に備えておいでの方々なのだと、改めて、その思いを抱かせていただきました。

日本には、私なんぞよりすぐれた若者がいっぱいいる。自信をもって頑張ってほしい。そうしたお言葉も大切にしながら、若者に対する教育を元気に行っていきたいと思います。

10月の1日は、26年度後期のありようを考えながら、「後期オリエンテーション」を実施しましたが、来る12日の日曜は、宮崎学園の創立記念日、18日土曜日は第1学年生の保護者会、そして、下旬に入ると25、26の土、日に「秋の忍ヶ丘祭」。学生にとって大事な行事が続いていきます。日々の授業を疎かにせず、かつ、一つ一つの行事も思い出に残るものになるよう願っています。

(平成26.10.8記)
山下 忍

学長折々の記(その96)

例年そうなんですが、今年の9月もまた、幾つもの感動に出会うことができてます。 9月7日の日曜日には、宮崎学園中学・高校の体育大会に出かけましたが、開会式から閉会式に至るまでを参観する中で、感動の覚えっ放しでした。

徒競走も中学生、高校生共に全力疾走、リレーは常に迫力満点、団技もまたしかりで、特に午前の部しめくくりの演武「宮崎エッサッサ」、並びに、午後の部しめくくりの演技「荒城の月幻想」は、まさに見事の最たるものでした。

若者が、眼前の今やるべきことに全力を尽す姿には、大きな輝きがあり、その輝きがこちらに達すると、そうした若者達と一緒に過ごしていることに限りない喜びが湧いてきます。

体育大会から6日後の13日土曜日は、本学附属幼稚園の一つである宮崎みどり幼稚園に出かけました。15日の敬老の日を2日ほど前倒しして、大坪記念ホールを使って園児たちの歌等が披露されたのですが、この催しでも、年少児、年中児、そして年長児の頑張りから大きな感動を頂戴しました。同時に、眼前のこうした幼児をしっかりと守り抜き、その命を徹底して大事にするのは、大人の絶対的な責務だと覚悟したりもしました。

教育の場に身を置いていると、中、高、大学の若者や、小さな足で精一杯体を伸ばして立っている園児たちから、願ってもない喜びと元気をいただくことがしばしばあります。有難いことだと思っています。この有難さを大切にしながら、今日を、そして明日を過ごしていきたいと願っています。

(平成26.9.16記)
山下 忍

学長折々の記(その95)

その後2日が経過するのに、なおも無念さが消えません。

申請していた「大学教育再生加速プログラム(AP)」は、幸いにも「面接審査」に値する申請内容だとして8月6日の審査の場に呼ばれたのでしたが、無念にも採択には至りませんでした。

全国の申請件数は大学、短大、高専合わせて250件、面接審査に呼ばれたのはそのうちの88校、そして、採択されたのは46件(47大学等)でした。47大学等の採択校の中に4校の短期大学が含まれているのに、その中の1校として本学が選ばれるに至り得なかったのは、何とも残念無念です。

これまでの教育を振り返り、今後の本学の教育を考察しながら、全力で申請書を作成し、5名で出かけた面接審査においても、出会者全員心を一つにして許される時間全力で対応しました。やれる限りのことはやったなと思っていましたが、結果は不採択でした。大きな無念さと共に、本学として、考え、実践し、不足するところを厳しく凝視し、その上で一歩を進める、―そうした姿に、なおも欠けるところがあるのだと反省しています。

ただ本学は、今回のごとき無念さを覚えながらもくたばることのない短期大学です。何より本学には、負をプラスに転化する復元力があり、ダメなら次はやってみせるという気概があります。

提出した申請書の中味は、採択のある、なしにかかわらず、日々の教育の中で是非ともなし遂げていかなければならないことが一杯です。それらをしっかりと為し遂げながら、次の機会には快哉と叫べることを楽しみにしたいと思います。

(平成26.8.22記)
山下 忍

学長折々の記(その94)

宮崎市清武町のどまん中と言っていい場所に、「清武地域子育て支援センター」が置かれています。昨日24日の午前中は、その施設で支援センター所属のみなさんや本学教員、そして、幾人もの学生達と共に過ごしてきました。

本学は数年前から清武の地で「子育て支援セミナー」を開催していて、本年度は、一昨日から昨日にかけてその催しを行いました。幼い子供の手を引いたり、赤ん坊を胸に抱いたりして参加し、よりよい「子育て」の方法を求めて、大学教員や学生達と共に、明るく元気にお過しになっている若いお母さんやお父さんを眺めていると、「ああ、日本はほんとにいい国なんだ。」と、心あたたまる思いが湧いてきます。

日本にあっても、親の勝手で子供が放置されたり、幼子の命が軽々しく扱われたりという悲しみがありますが、今回眼前で展開された親子の姿は、ほんとうに限りなくほのぼのとしたぬくもりの伝ってくるものでした。

親が子を大事にする。その親が子を守る状況をよりよい姿にしようと、その道の専門家たる教員が、持てる教育力を発揮して指導に当たる。その指導のもとで、今後保育者として生きることを願っている学生達が一生懸命親子の世話に当たっていく。そうした姿は、活動を見つめるこちらにも、じわじわと言いようのない喜びと元気を与えてくれます。

7月10日の日曜日に開催した「保育研修会」も、多くの方々に参加していただいて盛況でしたが、この「子育て支援セミナー」もまた、地域の方々にそれなりの貢献を為し得ていると、改めて感じたことでした。

地方の一短期大学であってみれば、大きな花火を打ち上げるような、そんな派手な行動をとることはできません。しかし、本学の特技、教育力を生かしながら、こつこつと世間に役立つ行動を継続していくことは、もとより可能です。

今回は、山上憶良の「まされる宝子にしかめやも」の思いを大事にしながら為すべきことを為し遂げましたが、明日の土曜日は、年々賑わいを増している「えれこっちゃ宮崎」の「まつり宮崎・市民総おどり」に、本学の「陽だまり部」も参加して、宮崎市民と共に一刻を明るく元気に過ごします。30組を越すおどり隊の中で、一番地味な「陽だまり隊」となるかと思いますが、地域の中に溶け込んだ生き方をしたいと願っている学生達の姿を眺めていただけると幸いです。

(平成26.7.25記)
山下 忍

学長折々の記(その93)

首を長くして待ち続けていたものがあります。それは、本年5月に文部科学省に申請していた「大学教育再生加速プログラム(AP)」の採否に関わる通知でした。

国は、今日、高等教育機関における教育の質の向上を強く求めており、今回の「AP」の申請受付も、その一環としての事業でした。

言わずもがなのことですが、私たちは、授業を始めとする教育内容の充実はもとより、教育を効果的に行うための施設設備等の充足についても、自分でやれるものは、努めて自分たちでやり抜きたいと願っています。そうした覚悟のもとで日々の教育をし、努力を重ねています。

しかし、国が国策として、学校がこういうことをやり遂げるなら、その達成のための補助をやるというのであれば、私たちは、その課題に、果敢に、かつ、積極的にアタックしたいと思っています。本学としても、願っている世界に行きつくには、まだまだやるべきことが数多くあり、誰というより、学生達の満足度を高める上で国の手助けがあれば助かる面もあるからです。

本学は、本学が平成10年度より掲げる「日本一の地方短大」に行きつくには、その事業とて、
 ① 実習・体験学習の充実による実践力の向上
 ② 授業内学習の脱受身化
 ③ 授業外学習の適切化・評価・浸透・主体化
その他「学修成果の可視化による相互刺激」等、七つの事業に取り組むとして、申請書を出しました。

待っていた通知が7月15日に届きました。「面接審査に来省するように」との連絡でした 本学事務局の案内・連絡版には、通知を手にしたその日以来、下記の用紙が掲示してあります。





お知らせ

平成26年度
「大学教育再生加速プログラム(AP)について」

5月に申請していた「大学教育再生加速プログラム(AP)について」、
本日(7/15)文部科学省から、面接審査に来省するよう連絡がありました。
面接日は8月6日(水)です。





まだ、「採択」に至ったわけではありません。しかし、「申請書作成ワーキンググループ」が全力で作成作業を行い、その行方を見守っていた全教職員にとって、第一関門の突破は言いようのない喜びなのです。自分たちが必死に求め、全力で実践し、今一つ先に進みたいと願望してることが、まずは、「面接審査を行うに足る」と評価されたことは、何といっても元気が出ます。 8月6日が面接日ですが、本学はその日、本学の今現在の姿を誠心誠意語り、何としても「日本一の地方短大」に到達したいという夢を、熱く語ってきたいと思っています。

(平成26.7.17記)
山下 忍

学長折々の記(その92)

年の臍と呼ばれる六月のみそかが過ぎて、もう2週間近くになります。1年の後半を悔い少なく過ごしていくには、もっともっと一日一日を大事にしなければと、それこそ臍を固めているところです。

ところで、7月6日開催の第1回オープンキャンパスでは、有難い思いをしました。高校生のみなさんも数多く来学してくれましたが、ご家庭の方々も、例年よりはるかに数多くわがキャンパスに足を運んでいただきました。

私は学校における諸種の催しの場に、若者と一緒に、その保護者もまたおいでいただくというのは随分と有難いことだと思っています。教育をしっかりとやり抜き、その効果を高めるためには、様々の場で学生とその保護者、そして教職員が常に一体となり、高きを目指して歩みを進めていくのが、何より大事だと思っています。その点で、オープンキャンパスにおいても、年々保護者の方々の参加が増加している現況は、有難いことだと思っています。

無事第1回のオープンキャンパスを終え、教職員皆して後片付けを済まし、その上で反省をして解散しようとした時、期せずして大きな拍手が湧き起こりました。それは、やってきてくれた高校生への感謝、若者と一緒に真剣にオープニングセレモニーに参加し、ミニ講座にもまた、わが子と共に一生懸命参加していただいた保護者の方々への、自ずからなる感謝の意の発露でした。

こうしたオープンキャンパスの喜びの3日前には、FD・SDの合同ミーティングとして、本学が所在する清武町上中野地区の中村区長さん、そしてまた、この地区において何かと頑張っておいての松見さん、江藤さんとの交流会が行われました。

私たちは地域と交流し、地域の方々から色々とお教えいただくと共に、地域に対して積極的に貢献を行っていきたいと願っています。そうした点で、この交流会も意義深いものでした。

1年の後半は、こうしたことを一つまた一つとやり抜きながら、充実の度を高めていきたいと思っています。

(平成26.7.11記)
山下 忍

学長折々の記(その91)

私は、以前から思いもし、口にもしていることですが、「教育」という仕事は、「夢を追っかける」作業だと考えています。教師たる自分も当然のこと、人間の絶対多数が未完成なる存在であることは間違いなかろうと思います。その未完成なるものを、こうすれば今少しはましな存在になりはしないかと、目標を定め、夢を抱いて頑張ってみる。そうした生きざまが教育なのだと私は考えています。

ところで、私は、その後とも机上に2冊の書物を置いて過ごしていますが、座右から手放さないでいるのは、この2冊の書には、多くの夢が詰め込まれていると思っているからです。

学校法人宮崎学園の理事長にして、宮崎国際大学の初代学長を務められた大坪久泰氏の手になる『大学考』を再読していると、あふれる夢、あふれる教育への思いに、心が強くゆり動かされます。「理想とすべき大学は、いかなる形と内容を有しておるべきか。」「前途に多くの困難があろうと、切望する姿に向っては、果敢に突き進むべきではないのか。」そうした大学の創始者たる著者の思いが、おだやかな表現のもとにひしひしと力強く伝ってきます。この書物は、夢多く教育を実践していくことの大切さを、改めて教えてくれるのです。

座右の今一冊の『創立20周年記念誌』は、あちらを読み、こちらを読みしながら宮崎国際大学の歴史を確かめていますが、この記録書からも、教えられたり、感動することが多々あります。

卒業1期生にして、現在、イギリスのマンチェスター大学で教職に就いておいでの保明綾さんは、『20周年に寄せて』のメッセージの中で、「国際大学時代から学んだことといえば、英語力はもちろんですが、その他さらに重要なこととしては、現在の国際社会の一員として国境を超えることを物怖じしない態度、および事象を比較的、批判的に見つめる視座だったのではないかと思います。」と記しておいでですが、こうした思いを目にしますと、大学が抱いた教育理念は、この学校で教育を受けた人々に十分に根づいているのだと分かります。

また、同じく第1期生で、現在水戸芸術館現代美術センター学芸員として過ごしておいでの門脇さや子さんは、同じくメッセージの中で、「人間の創造的な活動が、人類の発展に寄与してきたのだとすれば、MICは、他者を想像し、多様性に富んだ世界を喜びをもって享受できる人間を育てることに尽力してきたのだと思います。」と述べていますが、これもまた見事だと思います。ともかく、こうした状況を目にすると、私は改めて、「教育」は、夢を求め、誇り高き理念を掲げながら実践されなければならないと思うのです。

私は今、宮崎学園短期大学の教育の夢も、私たち自身が私たちの責任で発した『2000年FD宣言』に照らしながら、改めてしっかりと確かめなければならないと思っています。私たちはこの「宣言」のもと、「日本一の地方短大になる」と高らかに覚悟を発しましたが、本学で学び続けている学生のために、この設定目標は、必ずやり遂げ、行きつかなければならない目標だと思っています。

(平成26.6.26記)
山下 忍

学長折々の記(その90)

宮崎県の国富町には、「高齢者大学」なるものがあります。文字通り、高齢者を対象にした学習の場ですが、そこにやって来て話を、とのお誘いを受けました。

森鷗外著の『安井夫人』について語ってほしいが、話の中味は、その一切を講師にまかせるということでしたから、昨日は、私なりの思いや願いのもとに70分間の講演を行ってきました。

 既に多くの人々にご承知いただいていますが、本学宮崎学園短期大学は、大儒安井息軒先生の生家とは同じ屋敷内といってよいほどの目と鼻の先にあります。したがって、本学学生の多くが、先生の生家を訪問していますし、生家に隣接する資料館で、鷗外作『安井夫人』の朗読を耳にしてくれています。

そうした学生たちと日々一緒に過ごしている身ですから、息軒先生に係わる講演をということであれば、特別な思いを抱きながら話をすることができます。私は、与えられた時間を大事にしながら、鷗外を語り、『安井夫人』に描かれた「お佐代さん」を語り、妻お佐代さんと共に生きる中で、大儒中の大儒と評されるまでに学問を成就された安井息軒先生を語りました。

農繁期でもあり、雨の日でもありという状況でしたから、おいでになる高齢者の方々はそう多くはあるまいと勝手に思っていましたが、用意された大ホールは、いっぱいの人で埋まりました。お聴きいただいた眼前の方々は、60代、70代の方々がもちろん多数でしたが、しかし、80代に至っているという方々も、本当に数多くおいでで、それらの方々が例外なく一心に話に耳を傾けていらっしゃる姿には、正直、胸打たれました。えらいものだなと思いました。そして、ひょっとすると勉学は、高齢に達してからのそれこそが、真剣にもなり、味わい濃きものになるのかもしれないなどと思ったりもしました。

話のおしまいのところで、私は、『安井夫人』の核心は、「お佐代さんは必ずや未来に何物をか望んでゐただらう。そして瞑目するまで、美しい目の視線は遠い、遠い所に注がれてゐて、或は自分の死を不幸だと感ずる餘裕をも有せなかったのではあるまいか。」という、この箇所にあるのではないのかと語り、その上で、お互いに、視線を足元の汚ならしいものに向けるのではなく、遠い遠い、限りなく美しいもの、志高きものに注ぎながら残りの人生を過ごしていきたいですねと語りましたが、そうした思いを素直に口にできる会場の雰囲気でした。有難い体験だったなと感謝しています。

学生たちには迷惑ではあっても、これからしばらくの間は、「高齢者に負けるな。」、「老人パワーにひけをとるな。」と語りかけていくことになるかと、思っています。

(平成26.6.19記)
山下 忍

学長折々の記(その89)

先日来、時間の許す限り、というより時間を盗むようにして、この6月に文藝春秋社から出版された『大学考』を読んでいます。

ページ数335P、和英対訳という姿で世に出たこの書物は、「宮崎国際大学創立20周年」を記念して出版されたものですが、「大学での教育で目指すべきもの」、「リベラル・アーツ教育」、「なぜクリティカル・シンキングを学ぶのか」と読み進んでいくと、20年の歴史を刻むに至った大学が、いかなる理想を抱き、いかなる教育理念のもとに誕生し、今日まで歩いてきたかが、感動的に分かります。

今、全国の大学は、4年制大学、短期大学の別を問わず、「教育の質を高める」ことに力を注ぎ、学生が自律的、自主的に学びを深めるにはどうあればよいか等々を追求していますが、この『大学考』に目を注ぐと、日本の高等教育が今日直面し、課題としていることを、宮崎国際大学は20年も前に厳しく把握し、今後の教育のあるべき姿を鋭く提示していることが、しっかりと分かります。

今朝放映のNHKニュースにおいては、学校教育における授業形態の効果的一例として、「反転授業」なるものが紹介されていましたが、これを視聴しながら、こうした授業の姿もまた、既に国際大の教育の中に根づいていると感じたりもしました。

著者大坪久泰氏の思いは、エッセイという姿で親しみ深く記述されていますが、私は、この書物を貫く教育理念は、宮崎を思い、日本を思い、若者の将来を思う激しい心情、いわば熱情からほとばしり出ていると強く思います。

勝手な願いですが、己の生徒たちを大学に送り出す高校の先生方に、是非ともこの『大学考』を読んでいただきたいと思います。切望です。

(平成26.6.11記)
山下 忍

学長折々の記(その88)

宮崎の地は6月の2日が梅雨の入り、その日の午後から、ああ梅雨の時季を迎えたなと、見た目にも分かる空模様となり、その後はほとんど雨続きの毎日です。

昨日4日は、県の北部は集中豪雨に見舞われ、一部では避難せざるを得ない事態も生じました。この時期、稲作農家にとっては雨は最高の恵みですが、どうか被害を生まない程度の降りようであってほしいと祈っています。

先日から、本学学生の多くが学外での実習を行っています。小中学校の教育実習に出かけている者もいますし、幼稚園実習で力を養っている者もいます。本学学生にとって、各種の学外実習は、学内での勉学以上の教育効果を生むこともしばしばです。実習期間を無事やり終えて帰学してきた学生の表情には、例年、大きな輝きがあります。こうした天候ですから、実習先への行き帰りにも十分気をつけるように胸中で願いながら、ご苦労を承知で学生たちの指導に当たっていただいている実習先の先生方に、改めて深く感謝を申し上げます。

この季節、宮崎は、街中も各家庭の庭先も紫陽花の花一杯ですが、学校前バス停から本学正門へと通ずる、いわゆる「あじさいロード」も、既に美しい彩りで花開いたもの、まだまだ固いつぼみのものと、元気さを競い合っています。うっとうしさを払いのけるに十分な咲きようです。

(平成26.6.5記)
山下 忍

学長折々の記(その87)

先日は、新聞紙面の広告の中で、深くうなずく言葉に出会いました。

大好きなイチロー選手の写真と共に記されていたので、なおさら、なるほどと思ったのかもしれません。

出会った言葉は、「未来はいつも、今日、はじまる。」

日々多くの若者と一緒に過ごしていると、様々な姿を目にします。自分で為すべきことをしっかりとやり抜いた上で、なおも学友会役員まで引き受け、多くの学友のために、ひと働きもふた働きもしている若者、あるいは、時にきついこともあるであろうに、朝夕の挨拶は例外なく明るく元気に行っている若者。しかし、時には、すっかり参りかけている学生にも出会います。

そうした状況を思いやると、学生に語りかけることばとして、「未来はいつも、今日、はじまる。」の言葉は、大事な働きをしてくれるなと、有難く思います。

既に今、いいリズムに乗って、充実感濃く頑張っている学生には、「よくやってるね。あとは、継続は力なりだ。エネルギーの配分にも留意しながら元気に未来を開拓していこう。」と語ればよいし、残念ながら、目下のところどうにも元気の出ない学生には、「過去はどうでもいい。未来はまさに今日から始まるのだ。元気を出してやっていこう。」と、語りかければよい。

「未来はいつも、今日、はじまる。」いい言葉に出会ったなと思っています。

(平成26.6.3記)
山下 忍

学長折々の記(その86)

5月末日の今日は、平成26年度の第2学年保護者会を開催しました。ご出会いただいた保護者の方々に深くお礼を申し上げます。

第2学年を迎えて既に2ヶ月が過ぎ、各担任もわがクラスの学生の状況を把握することができましたし、進路上の希望等も理解するに至りました。それゆえ、最終学年の日々をより充実させるために、是非ともこの時機に話し合いをと、願ったわけです。

私は、小学校の保護者会も大事、中学・高校のそれもまた大事、そして、大学における保護者会も大きな意義を持つと考えています。子供が幼なかろうと、すでに体は大人であろうと、親と教師は、その場その場で将来長き子供・若者にしっかりと目を注ぎ、情報を共有し、現状と先々のことを真剣に思い合い、語り合うことが大切だと思っています。

本学の保護者会は、毎年それが終了した時、ようこそ参加したと言っていただいています。

今回も、きっとそうに違いないと思っています。

5月21日の『学長折々の記』で、本学が目下実践している「研究授業」と「授業研究会」について記しましたが、見事な授業は、5月22日も行われ、翌日の23日もまた展開されました。私は、本学は全力で教育を行っている学校ですと、誇りをもって口にする資格を有していると思っています。

5月28日には、全学生と全教職員が一体となって全学清掃を行い、キャンパスの内も外も随分ときれいになりました。本学のこうした姿を、学生、保護者、教職員の三者が、より強く心を一つにし、諸種の実践面でも足並みを揃えて推進し、質高き学校を創出していきたいと願っています。

(平成26.5.31記)
山下 忍

学長折々の記(その85)

ご承知の方も多いかと思いますが、宮崎の地で発行されている新聞の一つに『みやざき中央新聞』があります。幾面もある厚手の新聞ではありませんが、月4回発行のこの新聞は、どの記事も間違いなく読みごたえ十分です。

そうした紙面の中で、私は特に第1面の「社説〜オピニオンエッセイ」を精読するのを楽しみにしています。執筆者は編集長を務めておいでの水谷謹人氏ですが、氏ご自身が堂々と「魂の編集長」と称しておいでの通り、毎回の社説は、まさしく魂の発露です。

この5月19日(月)の社説は、「限界ラインは誰が引いたのか」という題名のもとでの記述でしたが、3段からなるこの文章に接していると、ソフトバンクの孫正義社長が、いかなる努力、頑張りのもとに今日の姿を築くに至ったかがよく分かると同時に、執筆者水谷氏の、私たち読者への思いがあたたかく伝わってきます。

水谷氏は、つまらぬ説教はしない人ですが、記された文章の底辺には、常に、人間、特に若者へのエールが流れていると私は感じています。

氏は、孫氏がわずか30年で今日の状況に至ったことを称えた上で、「考えてみると、我々は皆人間ではないか。ということは誰の可能性にも限界はないということではないだろうか。」と読者に語りかけています。

そうした社説に心ひかれながら再度読み返していると、「己が所有している可能性に勝手に限界ラインを引くのはよそう。孫氏を特別な存在と思わず、自分もまた大きく飛躍する可能性を有していると、自信をもって己に言い聞かせよう。」と、世の若者たちに、おだやかではあるが、熱く呼びかける水谷氏の声が聞こえてきます。

水谷氏には、ご多忙を承知の上で、本学での「実践ビジネス論」の講座を担当していただいていますが、立派な方に、本学学生を指導していただいていることに対して、改めて有難さと幸せを覚えます。

(平成26.5.28記)
山下 忍

学長折々の記(その84)

この「折々の記」でも、幾度か触れたかと思いますが、私は本学の建学の精神「礼節・勤労」に大きな誇りを抱いています。

先日は、「研究授業」が終了した後、それを受講した学生数人と廊下で一緒になって、「いい授業を受けられてよかったね。」と声を掛けたら、まさに満面の笑みで、「充実感一杯です。幸せです。」と応えてくれました。

私はこうした場面に出会った時、自然と「建学の精神」を想起します。そうして、精神の二つの柱の一つである「礼節」が、学生の日々の生活に、まことにおだやかに浸透しているのを限りなく有難く思います。「礼節」は、何も挨拶に限ったことではありませんが、人が人として生きる上で最も大切な「礼節」において、「あいさつ」が実践面の大きな要素であることは間違いなかろうと思います。

朝、お互いが出会った時、「おはようございます。」と明るく元気に挨拶をし、夕刻の下校時には、「お疲れさま。」とぬくもりのある言葉を発する。そうした挨拶の飛び交いにおいて、私は、本学の状況は間違いなく日本一だと思っています。

土曜日の今日も、「15週完全実施」を貫くために、多くの教員が授業を行い、また、APワーキンググループに所属する方々は、「平成26年度大学教育再生加速プログラム」の申請書をしっかりとした内容で提出するために、随分の努力を払っています。そうして、これらの頑張りを、各職員がまさにがっちりとサポートしています。こうした姿の誕生面でも、私は、その根底には、建学の精神の今一つの柱である「勤労」が、横たわってくれていると思っています。

建学の精神「礼節・勤労」のもとで本学が歩みを始めて、平成27年度の来年は、50年、半世紀となります。いい学校で毎日を過ごしていると、学生たちも思ってくれていますし、私達教職員も強く思っています。

(平成26.5.24記)
山下 忍

学長折々の記(その83)

日々の学校生活の中で、すぐれた授業が展開されるというのは、学生にとって何よりの喜びですが、それは、教職員にとっても大きな幸せです。 

昨日の午後は、そうした喜び、幸せを堪能できた半日でした。担当の教師が、全力で研究授業を行ってくれました。それは「研究」の名に恥じない授業でした。どんな授業を展開すれば、学生は目を凝らして授業に食い入ってくれるか、授業を進める上で用意すべき資料は何と何か、学生をアクティブな姿勢で授業に参加させるにはどんな配慮が必要か、その他その他、万全の準備をした上での授業でした。

十分な準備の上で、熱意を持って授業を行えば、参観する者を含めて、いかなる感動が生まれるか、それを教え、示してくれる「研究授業」でした。すぐれた授業が展開されると、その授業をもとにしての「授業研究会」も自ずと熱気を帯びてきます。参観し、研究協議を終えた後の気持はまことにさわやかでした。本学は、こうした授業と授業研究会が日々誕生するように全力を尽し、目標としている「教育の質の向上」を達成していきます。

皐月下旬に入った今、宮崎学園短期大学のキャンパスは、美しく豊かな緑と小鳥たちの澄んださえずりに満ちています。

(平成26.5.21記)
山下 忍

学長折々の記(その82)

平成25年度最後の3月31日は、仕事に区切りがついた後、明教庵の前庭に出かけ、清武の街を一望しながら、26年度は例年以上に一日一日を充実したものにしたいと願いました。

それが、4月1日の出勤直後に、急速に足のしびれと痛みを覚え、結果は、右下肢急性動脈閉塞症ということで緊急の手術、 入院となってしまいました。わが身がはがゆいだけでなく、学生・教職員をはじめとする多くの人々に大きな迷惑をおかけしたことを、本当に申し訳なく思っています。

お蔭で5月を迎えると同時に、学生たちのもとに復帰できました。今後はこんな事態に二度とならないように留意しながら、しっかりと教育を行って参りたいと思っています。

5月の9日(金)は、初等教育科、音楽科、人間文化学科の2年生と、「小中学校教育実習前指導」で顔を合わせ、激励の言葉をかけることができました。学生たちは、基準服を身につけ、きりっとした姿勢で話に耳を傾けてくれました。こうした姿に感謝と有難さを抱きながら元気に仕事をして参ります。

(平成26.5.16記)
山下 忍

学長折々の記(その81)

正月以降、あれこれの用務に忙しく対応しているうちに、もう弥生の3月です。例年のことながら、学校もまた年が明けての一日一日はまたたく間に過ぎていきます。

そうした状況の中でも、こころおだやかに幾つもの喜びを手にすることができました。その第一は、何と言っても、平成26年度も多くの若者が本学に入学してくれる状況に至ったことです。

来年度の入学募集は、保育科と現代ビジネス科の2学科について行ってきましたが、まだ一般入試の第二期等を残すなかで、保育科は受け入れ得る人数はあと僅か、現代ビジネス科も願っていた姿をほぼ達成することができました。本学の教育内容を理解し、最後の学業生活は、宮崎学園短期大学で行うと決め、入学手続きをとってもらうというのはほんとに言いようのない喜びです。

幸いにして本学は、学生も頑張り、教職員や保護者も頑張るなかで、学外からも高く評価される学校になりました。昨年8月には、全国短期大学の代表として、京都大学において短期大学がその教育において何を願い、何を求めて全力を尽しているかの発表を行い、全国の高等教育機関から短大教育の質の高さをよく理解することができたとの評価をいただきましたが、この2月にも、龍谷大学での研修会の場で、再び本学の教育状況を語る機会を得ました。本学は目下、これまで以上に教育の質を高めるべく授業の充実に努め、学生への指導、対応のありようを追求していますが、その努力がようやく稔りつつあるかなと思っています。

2月27日の今日は、公開講座のニューライフ・アカデミーの最終回を終え、受講者に修了証書をお渡しすることができました。それなりの年齢に達した方々が、まるで少年少女のごとき溌剌さと笑顔で証書を手にされました。今後ともこうした姿をも大切にしながらあるべき教育の姿、あるべき大学の姿を追求していきたいと思っています。

(平成26.2.28記)
山下 忍

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